TLは作品数が多い。多すぎて決まらないというのが、最初につまずくところだ。
全部を見比べて最良の1冊を選ぶ、というやり方はこのジャンルでは成立しない。母数が現実的でないからだ。手順を決めて、機械的に絞るほうが早い。
決める順番
順番はこうする。上から順に決めていけば、候補は数十冊まで落ちる。
- 始まり方の型を一つ選ぶ
- 相手の性格を選ぶ
- 短い作品に絞る
- 表紙で3〜5冊に絞る
- 試し読みを開く
1と2で母数がほぼ決まる。3以降は他ジャンルと同じ作業だ。
1. 始まり方の型
どういう関係から始まる話を読みたいかを一つ決める。
| 型 | 特徴 | 前置きの長さ |
|---|---|---|
| 社内恋愛・上司と部下 | 一番数が多い。立場の差 | 中くらい |
| 幼なじみ | 関係が既にある | 短い |
| 契約結婚・偽装恋人 | 建前から本物へ | 短い |
| 再会 | 空白の期間が材料になる | 中くらい |
| 年の差 | 経験の差が関係を作る | 中くらい |
| 同居 | 逃げ場がない | 短い |
どれでもいい。決めることに意味があって、正解を選ぶ必要はない。
迷うなら前置きが短い型から入るのを勧める。関係が動くまでが早いので、ジャンルが合うかどうかの判断が早くつく。
2. 相手の性格
ここが一番当たり外れに効く。
- ワンコ型 — まっすぐ。後味が軽い。初めてならここ
- 俺様型 — 強引だが情がある。駆け引きが読みどころ
- 執着型 — 離さない。関係が重い
分類は執着攻め・ワンコ攻め・俺様攻めの違いにまとめた。
迷ったらワンコ型でいい。ジャンルそのものが合うかを確かめる用途に向いている。執着型は当たると強いが、初回に引くと「TLは重い」という誤解が残る。
3. 短い作品から
最初の1冊は、合わなかったときの損が小さいものを選ぶ。
長編は、ジャンルが合うと分かってからでいい。
最初に避けておきたいもの
初めての1冊としては、次は避けたほうが無難だ。
| 避けるもの | 理由 |
|---|---|
| NTR | 好みが極端に分かれる |
| 無理矢理 | 同意の扱いが受け付けない人がいる |
| メリバ | 読後に整理する時間が要る |
| 巻数の多い連載 | 完結していないと宙ぶらりんになる |
純愛タグで絞ると、上の三つはまとめて外れる。一つずつ確認するより早い。
合わなかったとき
3冊読んで合わなければ、ジャンルではなく型が合っていない可能性が高い。
- 前置きが長いと感じた → 前置きの短い型に変える
- 相手が重いと感じた → ワンコ型に変える
- 展開が遅いと感じた → 短編か単話に変える
- そもそも絵が合わない → 表紙の系統を変える
軸を一つだけ変えて、また3冊。これで大抵は当たる。全部を一度に変えると、何が効いたか分からなくなる。
慣れてきたら
型が一つ決まったら、そこから広げるのが早い。
作家で追うのが最終形だ。合った作品の作者を控えておいて、その人の他の作品を読む。探す作業がほぼ消える。詳しくは作家買いのすすめにまとめた。
よくある質問
男性が読んでもいいジャンルですか
読者層に制限はない。TLは女性視点で描かれることが多いので、そこが新鮮に映るという理由で読む人もいる。ジャンル名は売り場の区分であって、読者の資格ではない。
少女漫画との違いは何ですか
性描写の有無が一番大きい。少女漫画が終わるあたりから始まる、と考えると位置づけが分かりやすい。詳しくはTLとはにまとめた。
絵柄で選んでもいいですか
いい。合わない絵柄は中身が良くても最後まで読めないので、むしろ最初に見るべきところだ。表紙で落とすのは1秒で済む。
レディースコミックとどちらから読むべきですか
TLのほうが恋愛に集中しているので、入口としては分かりやすい。レディコミは仕事や家庭の問題も入るので、読む負荷が少し高い。
何冊くらい読めば好みが分かりますか
型を変えながら3冊ずつ、合計6〜9冊も読めば傾向は見えてくる。同じ型ばかり読んでも比較にならないので、変えながら読むのがコツだ。
読み放題から始めてもいいですか
向いている。合わない作品を閉じても損が出ないので、好みが分からない段階では一番効率がいい。損得の判断は読み放題と単品購入、どちらが安いかにまとめた。