ギャルものは、派手な見た目の人物が登場する設定を指す。日焼け、明るい髪色、濃いめの化粧といった記号で描かれる。
重要なのは、これが外見のタグであって性格のタグではないという点だ。中身は作品ごとに違う。
ギャップが軸
このジャンルが成立しているのは、見た目から想像される性格と、実際の性格が違うという一点による。
見た目は派手で軽そうに見える。実際は面倒見がよく、素直で、まっすぐ。この落差が読みどころになっている。
つまり構造としてはツンデレと同じだ。表向きと本心のずれを楽しむ型で、ずれの方向が逆になっているだけと考えると分かりやすい。
| 見た目の印象 | 実際 | |
|---|---|---|
| ツンデレ | 冷たい | 優しい |
| ギャル | 軽い | 誠実 |
定番の組み合わせ
相手役も型が決まっている。
| 相手 | どうなるか |
|---|---|
| 地味・内気な人物 | 対比が最大になる。一番多い |
| 真面目な人物 | 価値観の違いが障害になる |
| 年上 | ギャル側が主導する。女性優位寄り |
| 同じく派手な人物 | 対比が消える。数は少ない |
一つ目が圧倒的に多い。見た目の差がそのまま話の材料になるからだ。
この組み合わせでは、ギャル側が踏み込む役を担う。相手が動けないぶん、こちらが動く。だから話が止まらない。
なぜ好かれるのか
このジャンルの人物像には、共通した性質がある。
- 正直 — 思ったことを言う。腹を探らなくていい
- 偏見がない — 相手の見た目や立場で態度を変えない
- 積極的 — 待たずに動く
- 否定しない — 相手の趣味や性質をそのまま受け取る
関係が滞らないというのが、読み手にとっての利点だ。すれ違いで話が止まるタイプの作品と正反対の位置にある。
そういう疲れ方をしたくない日には、このジャンルは選択肢になる。気分で選ぶときの考え方は後味のいい作品が読みたいときの選び方にまとめた。
隣接する型
黒ギャルは日焼けを強調した区分で、タグが分かれていることが多い。
元ギャルという型もある。過去に派手だった人物が、いまは落ち着いている。ギャップの作り方が時間軸になる。
陰キャ×ギャルは組み合わせのほうを名前にした呼び方で、上の表の一つ目を指している。
| 呼び方 | 何が違うか |
|---|---|
| ギャル | 基本形 |
| 黒ギャル | 日焼けを強調 |
| 元ギャル | ギャップが時間軸になる |
| 陰キャ×ギャル | 組み合わせを名前にしたもの |
苦手な場合
言葉づかいが合わない、というのがこのジャンルで一番多い離脱理由だ。会話の調子が作品の大半を占めるので、ここが合わないと最後まで残る。
これは表紙では分からない。試し読みで会話のページを見るのが確実で、数ページで判断がつく。
よくある質問
ギャルものは学生が主人公ですか
正規の配信サイトで扱われる作品は、登場人物がすべて成人として描かれることが前提になっている。社会人や大学が舞台の作品が多い。
黒ギャルは別のタグですか
分かれていることが多い。日焼けの有無で区別されている。
男性版にあたる言葉はありますか
はっきり定着した対の言葉はない。近いのはワンコタイプで、まっすぐさという点が共通している。
見た目どおり軽い性格の作品もありますか
ある。ただし数は少ない。ギャップが読みどころのジャンルなので、それを外すと売りが消えるからだ。
女性向けの作品はありますか
数は少ない。ギャル側が読者の視点になる作品より、相手として登場する作品のほうが多い。
すれ違いが苦手なのですが向いていますか
向いている。このジャンルの人物像は待たずに動くので、誤解が長引く展開になりにくい。