作品ごとに探すより、作家で追うほうが外れが減る。
理由は単純で、絵柄も話の運びも、作家ごとに一貫しているからだ。1冊が合ったなら、次も合う確率は高い。
そして実利がもうひとつある。探す時間が消える。新刊が出たら買う、というだけになるので、作品を探す時間の問題そのものが解決する。
何が一貫するのか
すべてが一貫するわけではない。一貫しやすいものと、そうでないものがある。
| 要素 | 一貫しやすさ | 判断への効き方 |
|---|---|---|
| 絵柄 | 非常に高い | 好みが合えばほぼ確実 |
| コマ運び・テンポ | 高い | 読む速度が予測できる |
| 結末の傾向 | 高い | 後味が予測できる |
| 得意な関係の型 | 高い | 求めるものと合うか分かる |
| 設定・舞台 | 中くらい | 幅がある作家も多い |
| 話の長さ | 低い | 短編も長編も書く |
一番効くのは結末の傾向だ。
きれいに終わらせる作家と、メリバ寄りに着地させる作家は、はっきり分かれる。ここが自分の好みと合っていれば、内容を確認せずに買えるようになる。逆に合っていなければ、どれだけ絵が良くても最後で裏切られる。
1冊では決めない
1冊だけで判断するのは早い。
作家には得意な型がある。たまたま合った1冊が、その人の中では例外だったということもある。特に短編集は、その作家の幅を見せるために意図的に方向を散らしていることがある。
傾向の違う2冊を読んでから決めるのが確実だ。
- 設定が違うもの(現代ものとファンタジーもの)
- 長さが違うもの(短編集と長編)
- 発表時期が離れているもの
三つ目が意外と効く。作家は変わる。初期と最近で作風が違うことは珍しくない。
見つけ方
そもそも「この作家が好きだ」と気づくところが最初の壁になる。
- 読んで良かった作品の作者名を控える — これだけで大半の人がやっていない
- その作家の他の作品を1冊読む — 傾向が違うものを選ぶ
- 合えば3冊目を読む — ここまで来たら確定でいい
FANZAで作家名を入れると、その作家の作品が一覧で出る。発売順に並べれば、どこまで読んだかを把握しやすい。
追い方
追い始めたあとの問題は、どこまで読んだか分からなくなることだ。
シリーズものを持っている作家なら、長いシリーズの追い方も合わせて見ておくといい。番外編や単話が混ざると順番が分かりにくくなる。
新刊が出たかどうかは、作家ページの並びで確認できる。配信日順に並ぶので、最後に読んだ巻より新しいものがあればそれが未読だ。
商業と同人
同じ作家が両方で出していることは珍しくない。
商業で気に入った作家の同人を探す、あるいはその逆。作風の幅が見えるので、追う価値がある。
商業では抑えている題材を同人で扱う、という形が多い。だから「この作家、もう新作がない」と思っているケースの一部は、単に片方しか見ていないだけだ。
見分け方と違いは同人誌と商業誌の違いにまとめた。
何人くらい追うか
決まりはないが、3〜5人を押さえておくと読むものに困らなくなる。
- 1人だと、新刊が出ない期間に読むものがなくなる
- 10人を超えると、把握しきれず結局探すことになる
傾向の違う作家を3人、というのが現実的なところだと思う。軽いものを書く人、重いものを書く人、短編が上手い人。気分に応じて選べる。
レーベルとの併用
作家買いの弱点は、新しい作家を開拓できないことだ。同じ人ばかり読むことになる。
そこを埋めるのがレーベルで選ぶという方法になる。好きな作家のレーベルには、傾向の近い他の作家がいる。作家買いで安定させて、レーベルで広げるのが噛み合う。
よくある質問
作家名が伏せ字になっていて探せません
伏せ字を含む表記でも引き直してみるといい。同じ作家が別の表記で登録されていることがある。
好きな作家が新作を出しません
同人での活動が続いていることがある。また、別名義で出している場合もあるので、絵柄が近い作品を探すと見つかることがある。
何人くらい追うのがいいですか
3人から5人ほど押さえておくと、読むものに困らなくなる。傾向の違う作家を選ぶと、気分に応じて選べる。
作家買いだと同じような話ばかりになりませんか
なる。だからレーベルや新着から新しい作家を混ぜる必要がある。安定と開拓の両方をやるのが現実的だ。
合わなくなったらどうしますか
やめていい。作風が変わることも、自分の好みが変わることもある。過去に良かったからといって追い続ける義理はない。
短編集から入るのは有効ですか
有効だ。1冊でその作家の幅が見えるので、判断が早い。ただし短編集は幅を見せるために方向を散らしていることがあるので、そこは差し引いて考えたい。