「ざまぁ」は、主人公を虐げていた側が、最終的に相応の報いを受ける展開を指す。読者が「ざまあみろ」と感じるところから来ている。
どういう構造か
前半で主人公が理不尽な目に遭う。婚約を破棄されたり、家族に軽んじられたり、職場で不当な扱いを受けたりする。
後半で立場が逆転する。主人公が実は価値のある人物だったと判明したり、虐げていた側の不正が明るみに出たりして、報いが下る。
この落差が大きいほど読後感が強い。前半のつらさは、後半のためにある。だから前半だけを見て「重い作品だ」と判断すると、そのジャンルの狙いを外すことになる。
人気の理由
読み終わりが明快だからだ。
余韻を残す作品とは正反対で、もやもやが残らない。日常で溜まったものを吐き出す用途として読まれることが多く、そのぶん繰り返し読まれる。
もうひとつ、読む前に着地が予想できるという利点がある。ざまぁと分かっていれば、前半のつらさは通過点だと分かって読める。結末が読めない作品より、精神的な負荷が低い。
メリバのように評価が割れる結末とは、この点で正反対のジャンルだ。
選ぶときの注意
失敗するパターンは、だいたい2つに絞られる。
前半のつらさが強すぎる作品がある。逆転が気持ちいいぶん、そこに至るまでの描写が容赦ないものも多い。前半で読むのをやめてしまう人は少なくない。
報いが過剰な作品もある。相手が悲惨な末路をたどりすぎて、爽快感より後味の悪さが勝ってしまうことがある。どこまでが気持ちよく感じられるかは人によって違う。
| つまずく場所 | 確認方法 |
|---|---|
| 前半が重すぎる | 試し読みで序盤の描写の強さを見る |
| 報いが過剰すぎる | レビュー本文で結末への言及を探す |
| 逆転が遅い | 巻数を見る。長いほど前半が長い |
試し読みの見方は試し読みで見るべき3つのことにまとめた。
逆転の型
どう逆転するかにも型がある。好みが分かれるところだ。
- 実力が明らかになる型 — 主人公が本当は有能だったと判明する。分かりやすい
- 相手が自滅する型 — 主人公が何もしなくても、相手の行いが返ってくる。後味が軽い
- 主人公が報復する型 — 主人公が能動的に動く。爽快感は最も強いが、好みは分かれる
「自分が動かないと物足りない」のか「主人公には手を汚してほしくない」のかで、選ぶ型が変わる。
隣接するジャンル
ざまぁと相性がいいのは、逆転の後に関係が始まる溺愛系だ。前半で傷ついた主人公が、後半で大切にされる。この組み合わせは定番になっている。
理由は単純で、報いだけでは物語が終わらないからだ。虐げていた側が退場したあと、主人公に何が残るのかを描く必要がある。そこに溺愛が入る。
よくある質問
ざまぁものはどのジャンルに多いですか
TLや女性向けの作品に多い。婚約破棄や家庭内の不遇から始まる型が定番になっている。男性向けにも同種の構造はあるが、呼び名が違うことがある。
前半のつらい場面を飛ばして読んでもいいですか
読める。ただし前半の描写が後半の爽快感を作っているので、飛ばすと逆転が軽く感じられることが多い。つらいのが苦手なら、そもそも前半が短い作品を選ぶほうがいい。
報いが軽すぎる作品もありますか
ある。相手が反省して終わる型だ。爽快感を求める読者には物足りないが、後味の悪さもない。レビューで「あっさりしている」と書かれていれば、この型だと考えていい。