ドS・ドMは、関係の中でどう振る舞うかを示す言葉だ。
ここでよくある誤解が、攻め受けと同じものだと思ってしまうことだ。実際には別の軸を指していて、これを分けて考えられるかどうかで探しやすさがまるで変わる。
二つの軸
| 何を示すか | 例 | |
|---|---|---|
| 攻め・受け | 関係の中での位置 | A×B の左右 |
| ドS・ドM | 関係の中での態度 | 主導するか、されるか |
軸が別なので、組み合わせは4通りある。
- ドSな攻め — もっとも数が多い。位置と態度が一致している
- ドMな受け — こちらも多い。同じく一致している
- ドMな攻め — 位置は上だが、相手に振り回される
- ドSな受け — 位置は下だが、主導しているのはこちら
下の2つがこのジャンルの面白いところで、わざわざタグで示されるのはこの食い違いがあるからだ。一致している組み合わせなら、態度を書く必要がない。
食い違いが読みどころ
このジャンルの核は、まさにここにある。
表向きは主導しているように見えて、実際は相手に振り回されている。あるいはその逆。この食い違いが明らかになる場面が山場になる。
構造としては受け身男子・ヘタレ攻めと同じで、位置と態度がずれていることそのものが売りになっている。
食い違いのない作品、つまりドSな攻めとドMな受けの組み合わせは、素直な作りになる。安心して読めるが、意外性は少ない。どちらを求めているかで選ぶタグが変わる。
女性優位との関係
女性優位は、この軸を性別と組み合わせた呼び方だと考えると整理しやすい。
女性がドSで主導する構図が、そのままフェムドムと呼ばれている。呼び方が違うだけで、示している態度は同じだ。
同じことが熟女ものや年の差ものにも言える。年齢や経験を使って主導する側を作っているだけで、態度としてはドSの範囲に収まる。
程度の幅
「ド」が付いているとおり、程度を示す言葉でもある。ただしその幅は作品によって大きく違う。
| 併記タグ | 程度 |
|---|---|
| なし、または恋愛のみ | 言葉での駆け引き程度 |
| 拘束 | 行為に及ぶ |
| 調教 | 段階的に進む |
| 監禁・無理矢理 | 同意の問題が入る |
タグの数を見れば、どちらの方向かは見当がつく。1つだけなら軽め、複数付いていれば濃いめだ。
苦手な場合
ドS・ドMというタグ自体は幅が広いので、これだけで避けると候補を減らしすぎる。
併記タグを見るほうが正確だ。同意の有無が気になるなら、無理矢理や監禁の有無を確認する。純愛タグとの併記があれば、まず軽い方向だと考えていい。
よくある質問
ドS受けとはどういう意味ですか
位置としては受けだが、関係を主導しているのはその人物、という意味だ。攻め受けと態度は別の軸なので、これは矛盾していない。
男女ものにも使われますか
使われる。BL由来の言葉だが、TLでも同じ意味で通じる。女性優位と併記されることも多い。
程度の強い作品を避けたいです
タグの数を見るといい。拘束や調教といった語が併記されている作品は、そちらの方向に踏み込んでいる。
ドMな攻めを探しています
「ヘタレ攻め」「押しに弱い」といった語でも見つかる。詳しくは受け身男子・ヘタレ攻めとはにまとめた。
途中で入れ替わる作品はありますか
ある。立場逆転の構造がそのまま入る型で、落差が読みどころになる。
タグが付いていない作品でも該当しますか
する。主要な要素でなければタグが省かれることは多い。あらすじの力関係の描写で見当がつく。