調教は、時間をかけて相手の反応や立場を作り変える設定を指す。
一場面で完結せず、段階として描かれるのがこのジャンルの特徴だ。だから短編には向かず、長編か連載形式になりやすい。
快楽堕ちとの違い
近い場所にあるが、描かれる範囲が違う。
快楽堕ちは、抵抗から受け入れへの変化そのものを指す。結果に焦点がある。1話で完結することもある。
調教は、そこに至る過程を段階として描く。時間の経過が話の骨格になる。
| 快楽堕ち | 調教 | |
|---|---|---|
| 焦点 | 変化した結果 | 変化していく過程 |
| 時間 | 短いこともある | 長い |
| 長さ | 短編でも成立 | 長編向き |
| 主導する側の描写 | 薄いことがある | 厚いことが多い |
同意の有無
このジャンルは二つに分かれる。ここが読者の好みを分ける最大の点だ。
同意型
双方が合意したうえで行われる。関係の中の営みとして描かれ、ドS・ドMのタグと併記されることが多い。
読みどころは関係が深まっていく過程にある。負荷は高くない。
非同意型
無理矢理から始まる。屈服の過程が中心になる。
タグでは区別されないことが多い。あらすじの主語と動詞で判別することになる。「合意のうえで」「望んで」といった語があれば前者、「させられる」「逃げられない」なら後者だ。
段階に理由があるか
作品の厚みを分けるのがここだ。単調な調教ものと、読み応えのある調教ものの差は、ほぼこの一点で決まる。
良い作品には、次のような要素が入っている。
- 反応が変わっていく理由が示される — なぜ変わるのかが分かる
- 一度戻ることがある — 直線的に進まない。単調にならない
- 主導する側の内面も描かれる — 装置ではなく人物として存在する
- 段階に区切りがある — どこまで進んだかが読者に分かる
三つ目があるかどうかが特に効く。主導する側が単なる装置として描かれる作品は、後半で必ず失速する。相手が変わっていくだけで、話が動かなくなるからだ。
どこまで変わるか
変化の程度で、読後感が変わる。
| 程度 | 何が起きるか | 読後感 |
|---|---|---|
| 反応だけ | 身体の反応が変わる | 軽い |
| 態度まで | 振る舞いが変わる | 中くらい |
| 人格まで | 価値観が変わる | 重い |
一番下は洗脳・精神支配と重なる。元に戻らないので、メリバのような着地になりやすい。
タグには程度が書かれていないので、レビューで確認することになる。
誰が主導するか
男性が主導する作品が多いが、それだけではない。
三つ目は数が少ないが、落差が効くので印象に残りやすい。
苦手な場合
非同意型は負荷が高い。純愛タグで絞れば、まず入っていない。
ただし、同意型であれば読める、という人は多い。タグだけで一律に避けると候補を減らしすぎるかもしれない。あらすじで判断するほうが現実的だ。
よくある質問
女性が主導する作品はありますか
ある。女性優位と組み合わされることが多い。数は男性が主導する作品のほうが多い。
短編でもありますか
少ない。過程を描く設定なので、長編か連載形式のほうが向いている。短編の場合は快楽堕ちのタグが付くことが多い。
最後はどうなる作品が多いですか
関係が定着して終わる型が多い。元に戻る型は少数派だ。
同意のある作品だけを探せますか
タグでは区別されないので、あらすじで判断することになる。ドS・ドMとの併記は、同意型である目安になる。
BLにもありますか
ある。執着攻めと組み合わされることが多く、構造は同じだ。
連載作品はどこまで続きますか
段階を刻む構造なので、長く続きやすい。買う前に完結しているかを確認しておくといい。