先輩・後輩ものは、組織の中での上下関係を使った設定だ。学校の部活、職場、サークルなどが舞台になる。
似た設定がいくつかあるので、まず違いから整理する。
隣接する設定との違い
| 設定 | 差の中身 | 差の大きさ | 逆転しやすさ |
|---|---|---|---|
| 先輩・後輩 | 在籍期間 | 小さい | 高い |
| 年の差 | 年齢 | 中〜大 | 低い |
| 社内恋愛 | 職位 | 中 | 中くらい |
差が一番小さいのが先輩・後輩だ。年齢は変えられないし職位もそう簡単には動かないが、在籍期間の差は意味を失いやすい。
だから他の設定と違い、逆転が起こりやすい。
- 後輩が実力で上回る
- 先輩が頼りない
- 卒業して立場がなくなる
- 配属先で後輩が上司になる
こうした変化を作れるのがこの設定の特徴で、立場逆転ものの構造をそのまま持ち込める。
どちらが主導するか
これで作品がまったく変わる。
先輩が主導する型。経験の差がそのまま関係の主導権になる。落ち着いた関係になりやすく、数としてはこちらが多い。
後輩が主導する型。立場と主導が食い違う。この構図はドS受けや受け身男子と同じで、食い違いそのものが読みどころになる。
後者を狙って探す読者も多い。タグに「年下攻め」「後輩攻め」と書かれていることがあるので、そこで絞れる。
接点を作りやすい
この設定が便利なのは、会う理由を説明しなくていい点だ。
部活なら毎日顔を合わせる。職場なら仕事で関わる。社内恋愛と同じ利点で、関係が進む土台が最初から用意されている。
そのうえで、上下関係があるので遠慮も生まれる。近いのに踏み込めないという状態を無理なく作れる。
期限が話を締める
変化のきっかけにも型がある。
- 卒業・異動 — 関係が終わる期限になる。一番多い
- 立場の逆転 — 後輩が上に立つ
- 外部の登場 — 第三者が接点を脅かす
一つ目が定番だ。期限があると話が締まるのは契約結婚ものと同じ構造で、残り時間が緊張感を作る。
紹介文に「卒業まで」「異動が決まって」といった語があれば、この型だ。
よくある質問
年の差ものとの違いは何ですか
差の中身が違う。年の差は年齢、先輩後輩は在籍期間だ。同じ年齢でも先輩後輩になることはあるし、両方のタグが付く作品も多い。
後輩が主導する作品を探しています
「年下攻め」「後輩攻め」といった語で絞ると見つけやすい。先輩後輩だけで探すと、先輩主導の作品に埋もれる。
学生が主人公の作品はありますか
正規の配信サイトで扱われる作品は、登場人物がすべて成人として描かれることが前提になっている。大学やサークル、社会人の部活動などが舞台に選ばれることが多い。
BLに多いですか
BLでは定番の設定で数が多い。TLにもあるが、そちらは社内恋愛の形を取ることが多い。
卒業後に再会する作品もありますか
ある。再会ものとの組み合わせで、立場が変わっているという設定が使われる。
短編と長編、どちらが向いていますか
期限を使う型なら長編のほうが緊張感が活きる。逆転を主題にするなら短編でも成立する。