魔王・勇者ものは、本来敵対する二人の関係を描く設定だ。
異世界ものの一分野だが、構造としては独立している。
対立が障害になる
恋愛を描くには障害が要る。この設定では、障害が最初から用意されている。
- 立場上、相手を倒さなければならない
- 周囲がそれを求めている
- 関係が知られれば、双方が失うものがある
社内恋愛の「ばれてはいけない」がそのまま極端になった形だと考えると分かりやすい。
核心は立場を捨てるかどうか
この設定の物語は、必ずこの問いに行き着く。
| 選択 | 結末 |
|---|---|
| どちらかが立場を捨てる | 関係が成立する。定番 |
| 両方が捨てる | 世界から離れる。二人だけの結末 |
| 捨てられない | 関係が終わる。切ない |
| 立場が変わる | 和平など、状況の変化で解決 |
二つ目はメリバに近い着地になりやすい。当人たちは満たされているが、世界から見れば別の評価になる。
力関係
魔王側が圧倒的に強い、という設定が多い。だから女性優位やサキュバスものと重なりやすい。
逆に、勇者が強く魔王が追い詰められる型もある。この場合は立場逆転の構造が働く。
派生の型
- 元魔王・元勇者 — 戦いが終わったあとから始まる。障害が減る
- 正体を隠している — 男の娘ものや変装ものと近い
- 人間側が悪 — 前提が反転する。読み応えが出る
三つ目は数が少ないが、当たると印象に残る。定番の型を裏切る作りになっている。
よくある質問
異世界転生ものと同じですか
重なるが同じではない。転生を経ずに、最初からその世界の住人として描かれる作品も多い。
魔王が女性の作品が多いですか
男性向けではそうなる。女性向けでは魔王が男性の作品が多く、BLでも同じ構図が使われる。
戦闘描写はありますか
作品による。関係が主題の作品では、戦いは前提として置かれるだけで詳しくは描かれないことが多い。