ヤンデレは、強い好意が行き過ぎて、相手や周囲に害を及ぼす段階まで進んだ人物を指す。「病んでいる」と「デレ」を合わせた言葉だ。
執着攻めとの違い
境目は曖昧で、書き手によっても使い分けが違う。ただ目安はある。
執着は、相手を強く求め、独占しようとするところまで。行動は重くなるが、向いている先は相手だ。
ヤンデレは、そこから相手を害する、あるいは第三者に手を出す段階に入る。好意が原因で人が傷つく展開が含まれる。
| 執着 | ヤンデレ | |
|---|---|---|
| 話の焦点 | 関係の濃さ | 危険性 |
| 行動の向き先 | 相手 | 相手と、その周囲 |
| 起きること | 束縛・独占 | 加害・排除 |
| 読後感 | 重い | 不穏 |
言い換えると、執着は関係の話で、ヤンデレは安全の話だ。作品によっては両方に当てはまる。
執着の側の分類は執着攻め・ワンコ攻め・俺様攻めの違いにまとめた。
誰が病むか
BLやTLでは攻め側がそうなる作品が多いが、受け側がヤンデレという構成もある。
表面上は従順に見えて、実は相手を逃さないよう仕向けている、という作りだ。読者にも途中まで分からないように書かれることが多い。
どちらが病んでいるかで読み心地はまったく変わる。紹介文がどちらの視点で書かれているかに注意しておくといい。
段階がある
ひとくちにヤンデレと言っても、幅は大きい。
- 監視段階 — 行動を把握しようとする。まだ実害はない
- 隔離段階 — 他の関係を断とうとする。人間関係が削られていく
- 加害段階 — 実際に害が出る。相手か、第三者か、その両方
タグに「ヤンデレ」とあっても、どの段階までいくかは書かれていない。苦手の度合いによっては、段階を確認してから買うほうがいい。
苦手なら避けたほうがいい理由
暴力や監禁が描かれる作品が含まれる。恋愛ものとして読み始めたのに、途中でそういう展開になると、読み進められなくなる人は多い。
しかもヤンデレは、序盤では優しい人物として描かれることが多い。試し読みの範囲では判別できないことがある。ここが厄介なところだ。
現実的な対策は2つ。
- タグを確認する。ヤンデレと明記されていれば、少なくとも不意打ちにはならない
- レビュー本文を読む。どの段階までいくかは、たいてい誰かが書いている
レビューの読み方は星の数より、レビュー件数を先に見るにまとめた。
結末との関係
ヤンデレものは、当人たちだけが満たされている状態で終わることが多い。いわゆるメリバになりやすい。
きれいに終わってほしい人には向かない。逆に、その歪みごと肯定する読み方を求めるなら、これ以上ないジャンルでもある。
よくある質問
ヤンデレものはハッピーエンドになりませんか
作品による。歪んだまま二人で終わる作品が多いが、加害の段階まで行かずに関係が落ち着く作品もある。タグに「ハッピーエンド」と併記されていれば、そちらの型だと考えていい。
少しだけヤンデレ要素がある作品も避けるべきですか
「不穏な描写があるのが無理」なのか「加害が無理」なのかで変わる。前者なら段階1でもつらいし、後者なら段階2までは読めることが多い。自分がどちらかを決めておくと選びやすい。
ヤンデレと執着、タグはどちらが付きますか
作品によって揺れる。同じ内容でも執着と書かれたりヤンデレと書かれたりするので、タグだけを信じずレビューも見るのが確実だ。