電子コミックには大きく二つの形式がある。どちらが優れているという話ではなく、読む端末と好みで選ぶものだ。
縦スクロール形式
上から下へ、途切れずに流れる形式。スマホで読むことを前提に作られている。
- 1画面に1〜2コマ。文字が小さくならない
- ページをめくる操作がない。指を上に滑らせるだけ
- コマとコマの間隔で「間」を作る。空白が長ければ時間が経っている
- カラー作品が多い
読むのに設定を触る必要がない。初めて電子で読む人にはこちらのほうが迷わない。
弱点は、大きな絵の迫力が出しにくいこと。画面の幅を超える表現ができないので、見開きのような一撃は打てない。
コマ割り形式
紙の漫画と同じ、1ページの中にコマが配置される形式。
- 1ページの構成そのものが演出になる
- 見開きで大きな絵を見せられる
- 視線の流れを作者が設計している
- モノクロ作品が多い
表現の幅は広い。ページをめくった瞬間に大ゴマが現れる、という演出はこの形式にしかない。
弱点は端末を選ぶこと。スマホの縦画面で見開き表示にすると、文字が読めないサイズになる。
端末ごとの読みやすさ
| 端末 | 縦スクロール | コマ割り |
|---|---|---|
| スマホ(縦) | そのまま読める | 1ページ表示にすれば読める |
| スマホ(横) | 向かない | 見開きが見られる |
| タブレット | 問題なし | 一番快適 |
| PC | 問題なし | 問題なし |
スマホでコマ割り作品を読むときは、1ページ表示に切り替えるのが基本になる。見開き表示のままだと文字が小さすぎる。設定は読書画面から変えられることが多い。
見開きを使った演出の場面だけ横画面にする、という読み方が現実的だ。詳しくはスマホで読むときに気をつけることにまとめた。
どちらを選ぶか
スマホで、寝転がって読みたい → 縦スクロール。片手で完結する。
絵をしっかり見たい、演出込みで楽しみたい → コマ割り。できればタブレット。
短い時間で区切りながら読みたい → 縦スクロール。中断と再開がしやすい。
紙で読んでいた作品の続き → コマ割り。同じ体験になる。
買う前に確認できる
作品ページの試し読みを開けば、どちらの形式かはすぐ分かる。指を上に滑らせて途切れなく流れれば縦スクロール、ページ単位で切り替わればコマ割りだ。
これは1秒で判別できるので、形式にこだわりがあるなら最初に見ておくといい。試し読みで見るべき点は他にもあって、試し読みで見るべき3つのことにまとめた。
よくある質問
同じ作品が両方の形式で配信されていることはありますか
ある。もともとコマ割りで描かれた作品を縦スクロールに再構成したもの、あるいはその逆が配信される場合がある。内容は同じでも読み心地は変わるので、好みの形式のほうを選ぶといい。
縦スクロールは1話が短く感じます
そのとおりで、1話あたりの分量は少ないことが多い。連載の区切りが細かいためで、内容が薄いわけではない。まとめて読みたい場合は、単話ではなく巻でまとまっているものを探すといい。違いは単話と単行本、どちらを買うべきかに書いた。
コマ割り作品をスマホで快適に読む方法はありますか
1ページ表示にして、画面の明るさを下げる。この2つだけで読みやすさがかなり変わる。それでもつらい場合は、その作品はタブレットかPC向きだと割り切ったほうがいい。