不倫ものは、結末で読後感が大きく分かれるジャンルだ。
同じタグ、同じ設定でも、着地が違えば別の読み物になる。先に型を決めてから探すのが、このジャンルでは一番効率がいい。
四つの型
| 型 | 何が起きるか | 後味 |
|---|---|---|
| 選ぶ | 既存の関係を捨てて相手を取る | 明るい |
| 終わる | 元の生活に戻る | 切ない |
| ばれる | 外から関係が壊される | 重い |
| 続く | 隠したまま関係が継続する | 割り切れない |
選ぶ
既存の関係を捨てる。恋愛ものとして着地する型だ。
後味が一番良く、ハッピーエンドを求める読者向き。ただし捨てる過程をどう描くかで重さが変わる。あっさり捨てる作品は軽く、葛藤を丁寧に描く作品は重くなる。
終わる
関係を終えて、元の生活に戻る。切なさが主題になる。
W不倫ではこの型が最も多い。双方に捨てられないものがあるため、続けようがないからだ。
読後に残るのは喪失感だが、後ろ暗さは残らない。そこが「ばれる」型との違いになる。
ばれる
外から関係が壊される。配偶者、子ども、職場。
一番重い型だ。当人たちの意思と無関係に終わるので、納得のいく着地にならない。メリバとは違い、誰も満たされないまま終わる作品もある。
後味を重視するなら、この型は避けたほうがいい。
続く
隠したまま関係が継続する。
当人たちだけが満たされている状態で終わるので、メリバに近い読後感になる。外から見れば何も解決していないが、当人はそれでいいと思っている。
評価が割れる型で、好きな人はここを選ぶ。
タグには書かれない
困るのが、結末の型はタグに出ないことだ。あらすじにも書かれない。書けば作品が台無しになるからだ。
現実的な手がかりは三つある。
- ハッピーエンドのタグ — あれば「選ぶ」型
- レビューの分布 — 高評価と低評価が割れていれば「続く」か「ばれる」
- 低評価の理由 — 「救いがない」なら「ばれる」、「もやもやする」なら「続く」
低評価を3件読むだけで、かなり判別できる。読み方は星の数より、レビュー件数を先に見るにまとめた。
求める後味から選ぶ
逆引きすると、こうなる。
| 求めるもの | 選ぶ型 |
|---|---|
| 恋愛として満足したい | 選ぶ |
| 切なさを味わいたい | 終わる |
| 割り切れなさを味わいたい | 続く |
| (避けたい) | ばれる |
先に決めてから探すと、外れがほぼなくなる。後味を求めているのに構造から選ぶ、という順番だと当たり外れが大きくなる。
重い作品全般の選び方は重い話が読みたいときの選び方、後味を優先するなら後味のいい作品が読みたいときの選び方も参考になる。
長さとの関係
結末の型は、作品の長さともある程度連動する。
- 短編 — 「終わる」「続く」が多い。着地に紙幅が要らない
- 長編 — 「選ぶ」が多い。捨てる過程を描く余裕がある
ハッピーエンドを求めるなら長編を探すほうが早い、という傾向はある。
よくある質問
ハッピーエンドの不倫ものはありますか
ある。「選ぶ」型がそれにあたる。既存の関係を捨てて結ばれる形で、長編に多い。タグに明記されていれば信用していい。
ばれる型を避ける方法はありますか
レビューの低評価を読むのが一番確実だ。「後味が悪い」「救いがない」という記述が集中していれば、その型の可能性が高い。
続く型はメリバですか
構造は近い。当人たちだけが満たされている状態で終わるので、メリバと同じ判定の難しさが生じる。
続編で結末が変わることはありますか
ある。1巻できれいに終わっていても、続編で関係が再燃する作品はある。1巻で止めるという選択もあっていい。
W不倫では型が違いますか
「終わる」型が多くなる。双方に捨てられないものがあるためだ。詳しくはW不倫とはにまとめた。
結末が分からないまま買うのが不安です
短編か単話から試すのが安全だ。合わなければ損が小さく、そのジャンルの着地の傾向もつかめる。